ライナーノーツ

ゆしん本人が綴る、セルフライナーノーツ

一曲一曲に込めた「想い」をお伝えします。

(随時 更新します。)

あなたが好き

「あなたが好き」・・としか、歌わない曲です。

「好き」・・・だけでも良かったぐらいです。

とにかく、シンプルにしたかった。

あとは、音楽の力に託した・・・みたいな曲です。

僕たちは、勝手に音楽を信じてるけど。
勝手に信じられる音楽は、しんどくないかな?と思ったりもしつつ。。。なんですけど。。。

僕は、自分を動かすベスト3が。

1:期待
2:責任
3:義務

なので。

誰かに、何かに、「信じられる」というのは、イコール「期待される」だから。
嬉しいし、やる気がどんどん湧いてくるけど。

まぁでも、どれだけ能動的な気持ちになっても、「しんどさ」はちゃんとついて来てるんだと思う。

やる気になり過ぎて、睡眠時間が削られることなんかは、絶対あるだろうし。
そしたら、体はなんだかんだ、削られてるんじゃないか・・って思う。

やりたい、やってあげたい、、という気持ちに押しつぶされることもあるでしょうし。
それはやっぱり、心が削られたり・・するんじゃないかな・・と。。

音楽は。

勝手に、音楽をやる人間たちから、音楽を聴く人間たちから、「信じ」られていて。

音楽さんの「自分を動かすベスト3」が、僕と同じという確証もないし。

「期待」がベスト1の自分でも、それなりにきっとしんどいはずだ・・というさっきの話を踏まえると。

やっぱり、、信じられすぎて、しんどいんじゃないかなー・・・とか。
思ったり。。します(笑)

でも、そこに対して自分の思いやりを発揮する気が、全くなくて。

もう、全身全霊で信じちゃってます、音楽の力・・ごめんす・・音楽さん。。。

その、信じている音楽の力で。

シンプルなものを、伝えることは出来ないかなあ・・・という・・・そういうトライの楽曲です。

「好き」とか、「あなたが好き」に、音が乗っかれば。
もう、それだけで無限の愛情表現になってくれるんじゃないか?・・っていう、期待感。

それで、出来上がった曲です。

やってみたら、やっぱり、ライブでもレコーディングでも、ぐいぐい僕らを引っ張ってくれました、この子は。

そう、MV撮影でも。

真ん中は、ずっと、「あなたが好き」と言っていて。

それに、僕も突き動かされて歌うし。

その周りに、色んな楽器の方が、それぞれの力を寄せて・添わせてくれて、巻き込まれてくれて。。

僕は、この楽曲を歌うたびに、20回以上「あなたが好き」と言う事になるんですが。

生涯に何度も歌うだろうから。。
物凄い数の「あなたが好き」を、僕の生涯で、口から発するんだと思うけれど。

多分、全部違う「あなたが好き」になると思う。

そして、今度は聴いてくれる方の中で、やっぱり全部、違う受け取り方をしてくれると思う。

そうなると、この音源として完成されたものでも、きっと、聴いてくれる方ごとにだけじゃなく、もう、聴くたびに変わるんだと思う。

それぐらいの力を、みんなの力を借りて、持たせて貰ったと思います。
音源の、あなたが好き。
MVの、あなたが好き。

そしてもちろん、ライブでの、あなたが好き。。。も。。。

色んな形で、いっぱい受け取って欲しいな。

そして、色んな言語でカバーして欲しいなー。。

「I love you」とか・・ねー・・・そういうの。。。

やー・・・僕・・・この曲・・・「好き」っす。。。。

言う

「明日になれば伝えよう」
「あなたに、ありがとうと言おう」
「そして・・・・・・好きだと、ちゃんと言おう」

この歌の主人公は。

この冒頭のセリフから。

ただの一ミリも、時計を進めません。
針は、全く回りません。

明日、あなたに、逢ったその瞬間のことを、今、想っている。

この歌の主人公は。

最初から最後まで、その状況に居ます。

僕が歌うと、どうしても男性に思えますが。
それも、ゆしんの歌にありがちな、しょーもない男子。。(笑)

でも、作者としては、主人公は男性でも女性でもない・・というか、どちらでもあるというか。。
誰か、女性の歌うたいさんに歌ってもらったら、主人公も女性になってくれるような。
そういう曲のつもりです。

僕は。
歌詞を書くのが得意というか。

もう、言いたい事があり過ぎて、歌詞はなんぼでも書けるタイプなので。

だから、メロディから創る。

いいメロディが出来れば、もう、勝ったも同然!

・・みたいなこと、よく言うんですけれど。

なんとなく。

メロディが出来ていくときに、歌の内容・イメージみたいなものの、色とか温度とか匂いや質感・・とか、、そういうのは、一緒に出来ていくことが多くて。。

メロディを創っている段階で、なんとなく、現在地点に留まっている話になる感覚があって。

ずっと。
最初から最後まで、そこにいる。

どちらかというと、ドラマチックな展開ではなく。

ずっとそこに居て。

でも、感情が動いていく。。
何かを生み出すような感じでもなく、でも、動く感情がある。

そんなイメージがあって。

自然とメロディが、上がっていく・・感じになりました。
サビは、でこぼこしながら、ずっとメロディが上がっていきます。
歌詞の内容は、前へ進んでるんだか、何なんだか分からないけど、でも、なんとなく本人の胸は熱くなっている。

大きな展開ではなく、でも熱くなっていく。

そんな感じが、メロディに出たんだろうなーって思います。

創っててね。

サビ、、メロディが上がって。
ちょっと下がって。
さっきよりちょっと上がって。

「あ、そうなんや、上がるんや」ってなって。

またちょっと下がって。
また、これまでより上がって。

「そうなん!?まだいくん?」ってなって。

これまたちょと下がるんだけど。
またまた、いちばん上までいって。

「いやいやいや、まだ行くの!?」ってなって。

そっからさらに、また・・・・・・。
で、なのにやっぱり、また・・・・・・。

「えぇぇぇーーー!!!そうなん!!??」って。
・・・なった曲です(笑)

そうして出来たメロディには、やはり、もうある程度主人公の造形と、状況がくっついていました。

そうか。

「言う」って。
難しいよね。。。って、思って。

なんか、結局のところ言え無さそうな、この主人公に。
「頑張れ!」と思って、出来上がった感じです。

今回のアルバムには、もう、びっくりするぐらい多大な貢献をしてくれているバイオリンに。。

この曲は、フルートが入ってくれています。

この二人が織り成すアンサンブルが・・・。
僕、正直アンサンブルとか、、よう分からんのですけど。

いや、これは誰が何といおうとアンサンブル!!
上質なアンサンブル!!
ペルシャ絨毯みたいな、織り成し方なんです。。

震えました。
それを聴いたとき。

そして。
ミキオさんのピアノが。

めちゃくちゃシンプルに、でも必要な点を全部、支えてくれていて。

これは、超一級のプロだから・・・というのはもちろんあると思うけど。。

やっぱり、ミキオさんの「優しさ」だとか「愛情」だと。。思うなぁ。。
音楽って、こういうのがいい!!!

歌いながら、奏でながら、叩きながら、、、愛情交換できる。。

バイオリンも、フルートも、ドラムも、、、自分で言うの、あれなんすけど、本当に「ゆしん」とか、この「言う」って楽曲を愛してくれていて。。。

そういう、音楽のもつ、ぬくもりというか、、繋がる力というか、、を、とても強く感じました。

めちゃくちゃ、美しい音源になってくれた。

そして。
最後に、歌が終わってから、長い間、演奏のみが続きます。

僕のわがままで、めっちゃ長くして貰った箇所。。

そこに、アレンジャーとして、凄く苦労しながら、でもやっぱり愛情を注いでくれたアラタさんが居て・・。

見事に応えてくれたみなさんが居て・・。

奇跡のようなバランスで、出来上がった、、美しい楽曲になってくれました。

ドラムのさーさん。
バイオリンの中塚さん。
フルートの優子さん。
ピアノの、、ミキオさん。

みんなに抱かれて、、、歌わせて頂いて、、、真ん中にただ、存在させて貰った・・曲です。

「言う」

大事ななにかを。

大切なだれかに。

あなたが、言えるといいな。

でも、言えなくてもいいんだよ。

そんな曲です。

・・でも。

言えたらいいなー。。。

死なない

よく。

曲創りは、出産に例えられる・・というか。

僕もよく言いますけど。

曲に対して、我が子と表現したり。

生まれてきてくれた・・みたいな事を言ったり。

生みの苦しみがどうのこうの・・みたいな、そんな事を言ったり・・します。

例えば。

なんとなくの構想が出来ているというか。

なんとなく、こんな感じの曲を創ろう・・とか。
創りたいな・・と思った時点で。

僕としては、もう、破水している状態だと思っています。
・・なんか、表現が生々しくて、、すみません。。

でも、実際そうだと思う。

もう、十分に生まれてきていいところまで、育ってくれている。

あと、そこから実際に生まれるまでが。

物凄く難産だったり。。

えらくこう、スポン!と。。
生まれてきてくれたり。。

しますけれど。。。

「死なない」は。

事故物件住みます芸人の、「松原タニシ」さんとのイベントから出来た曲で。

そのイベントタイトルが「死なない」だったから。

や、もう、イベントのテーマソング、創りたいす!

ってなって、出来た曲です。

つまり、タニシさんとのイベントが決まって。

イベントのタイトルを決めるやり取りをいっぱいして。。

イベントの前日までやってきて、、、そう、、、ここで臨月です。
ここまでの段階で、どんどんお腹が大きくなっています。
イベントの前日、「死なない」という子は、臨月を迎えるまでに成長しています。

で、前日。

「あ、明日のイベントのテーマソング、創りたいな!」・・。

はいっ!!!破水しましたぁぁーーーーっ!!!!

・・です。

そこから、物凄く安産でした。

曲、知ってる方は分かると思いますが。
ド頭の。

つまり、サビの。

「死~ななぁ~~~い!・・・わ~けなぁ~~~い!・・・」

が、一瞬で出て来て。

あまりに一瞬すぎて、「え?このメロディと歌詞、使って大丈夫?」って、なんかこうドギマギしちゃいながら。。

もう、、するするする・・・っと。

一番が出来上がり。

誕生しました。

イベント当日は、一番だけしかなかったように思いますけど。

その後すぐに完成して。

きれいに、生まれてくれました。

これね。

イベントタイトル。

最初に僕が提案したのは「生きろ!」とか、「生きる?」とかだったんですね。。
※タニシさんのラジオ関西の番組が「生きる」という名前で、その番組が好きだったから・・(笑)

で、そこからタニシさんの提案で「死なない」になった。
生きるって事と、同じことを裏返してみましょう・・という提案で。

これはもう、だから、原案提供:松原タニシ・・なんですよね。

イベントタイトルが「生きろ!」とか「生きる?」だったら・・。

全く違う曲になっただろうなぁ・・・。。。

この子は本当に、生命力が強くて。。

「こういう風に生まれたい!」というのが、最初からあったように思います。

ただただ、出てくる形をトレースさせて貰って、出来上がりました。

僕の子だから、、めっちゃ僕っぽいけど・・(笑)

僕と飲みにいったら、すぐ今の現実に感謝する話になるからね・・(笑)
ほんま、めんどくさいやつ・・・💦

そんな父の影響が色濃い曲ですが。。。

届いて欲しい・・って思う人が、いっぱい居ます。

「生きろ!」ではなくて。

「死なない」で、本当に良かったと思う。

死なない訳ないんだから。

生きられるのに、それが辛い人に、、「生きろ!」なんて、、、なかなか、、言えない。。
いや、それでも言う事も、物凄く大事だとは思うけど。。

でも、生きられることが分かっていて、それでも苦しいんだから。
「生きろ!」は、、、もっと苦しい事に、、なりかねない。。。

死なない訳ないんだから。

「死なない」から始めれば。。
少し、自分と切り離したところか、物語りに耳を傾けてくれるんじゃないかな・・と。

ちょっとは届いてくれるんじゃないだろうか・・と。

そんな気がしています。

実際の歌詞の中身は、こういうお話とは少し違うのかもですけれど。。
タイトルの持つ力は、本当に大きいので。。

「死なない」という曲で・・・本当に良かったと・・・思っています。
※でも、、そのうち、、「生きろ!」とかいう曲、、書きそう・・・(笑)

そして。
曲の力なのか。

今回のアルバムで、いちばん多くの方にご協力頂いた楽曲。。
ものすごく古いお付き合いなのに、逢えていない方にも、、参加してもらったし。。
そのギター・・聴いたときは・・リアルに泣いたもんなぁ・・。。。

あと、みんなの声が入ったバージョンを聴いたときも。。
タニシさんの、特殊な楽器みたいな声も。。

うん。

「死なない」!!!

お疲れSUMMER ~夏が終わっちゃうやつ~

「夏が終わっちゃうやつ(仮)」というタイトルのまま、かなり長い間、放っとかれた曲です(笑)

夏の曲って。

例えば、サザンだと、湘南。
ひと夏の恋物語。
夏の太陽のような、物凄く熱い、ハッピーな物語だったり。
夜、波際に打ち寄せるじっとりした海風・・に漂う切なさ・・。
みたいな。

サザンで例えましたけど。
夏の曲って、もちろんいっぱいあって。
因みに僕らの世代は、夏=TUBEでした。全く意味のない告白ですが。。
や、格好いいすよね、TUBE。。
もう、声がヤバい。
「あー」って歌われたら、、「夏!!」ってなるもん♪

DAOKOと米津玄師の「打上花火」・・も、そうすよね。
夏の曲。
花火もそう、、夏って感じがする。。
特に打上花火。。
あの、「パッ!」って咲いて終わる感じが。
夏の激しさと切なさを、むちゃくちゃ内包してて・・素敵すぎる・・。

洋楽とかでも。
そらもう、いっぱいある。

敢えて挙げませんが・・キリないし・・💦

そう。
色んなタイプの曲があって。
楽しかったり、苦しかったり、めっちゃ熱かったり、「夏の涼しさ」さえ感じる曲だったり・・。
それはそれはいっぱいあります。

夏の恋物語。
色んな側面を、表現してくれている。
それらを聴くだけで、むちゃくちゃ楽しくなったり、胸が締め付けられるような気持になったり・・する。。

色んな。
色んな夏がある。
色んな恋がある。

いいよね。
グッとくるよね。
楽しいよね。
・・て、なる。

・・・なんすけどね。

・・・なんすけど。

いや!あなたたちみんな、「恋愛してる」よね!!!
それ、叶おうが叶うまいが、なんか、恋しちゃってるよね!!!
いいよね!
そんなこう、歌になるような物語があって、凄いよね!!!

・・って、時々、、なるんですよ、、、(笑)

ぶっちゃけ。

そんな。。
無いねん。。
そんな、こう、ある種、青春を感じさせてくれる夏なんて。
10代とか20代とか、、関係ないねん。

青春は年齢じゃない・・ってよく言うやつの、悪い意味の方で。

ないよ?

そんなん。

ひと夏の恋物語。
なんて。

無いのよ。
何も無いの。

また夏が来て。
みんなが、「ひと夏の恋物語。」・・・やってんのかなー?って思いながら。

「あ、夏、、、終わったな。。」
って・・・なるんですよ。。
言うても。。。

誰か。。

誰かそこ、、。

歌ってくれへんかなー・・・って思ってたんすけど。

まぁ、、歌の題材にならなさ過ぎるんでしょうね(笑)
あんま、歌ってくれへんのです。。

だれも歌ってくれへんなー・・・って、思うとも思わないともなく・・・思っていて・・・。

「あ、創ったらええんやん」ってなった、、曲です。

だから。

「夏が終わっちゃうやつ(仮)」というタイトルが、もう完全にこの歌を表してくれてます。

「あ・・また来たな・・・夏が終わっちゃうやつや・・これ・・」
っていう。

あの時の気持ち。
(誰か、共感して欲しい・・ここ・・激しく同意して欲しい・・)

「・・・・あ・・・・・」
ってなるやつ。

何もなかったのだな、今年も。
・・っていう。
そこを、言葉にしたくない気持ち。
でも、慣れ過ぎてて、言葉にせずとも染みついている、あの気持ち。。。
(誰か、、同意、、、)

そういう曲なんです。

いつもの。
何もない夏が終わって。
いや、本当はちゃんと、何か、、恋愛じゃなくても、何かが勿論、生きている以上は、あった事は分かってるんだけど。
ただその、ほんといつも通りに、、、期待していたものにはならなくて。
・・そして。
ごちゃまぜな気持ちのまま、自分の手を見て。

「・・せやんな・・。」って思って。

しばらく、ぼーっと突っ立って。。

また、次の夏に向かって歩いていく。

そんな曲。

歩いてきて、、一瞬止まって、、歩いていく。。
その感じが、レゲエっぽいリズムを多分、呼んでくれて。
ジェーソンムラズとか、ジャックジョンソンとか、、あの、切なくても明るい感じを曲に吹き込んで欲しくて、、そんなアレンジをお願いして。
(そしたら、ガチでそんなアレンジしてくれんねんもん、アラタさんイカレテル(誉め言葉)わー。。)

そして。
出来た曲です。

こんな夏の歌。
必要な人、居ると思うんすよねー。。。